JSTSS Japanese Society for Traumatic Stress Studies -日本トラウマティック・ストレス学会-
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設立総会・記念シンポジウム(2002/3開催)■
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PTSDシンポジウム2002
◆PTSDシンポジウム2002◆
日本トラウマティック・ストレス学会
設立総会報告
「トラウマティック・ストレスの
理解と回復への援助」

2002年3月2日〜3日、都市センターホテル(東京・麹町)におきまして、学会設立総会およびシンポジウム「PTSDシンポジウム2002」を開催いたしました。


■日本におけるPTSDの経験と歴史を、まとめて振り返る試みは貴重なものです。これまでの治療の実践を振り返りながら、今後の進むべき方向性について考えてみましょう。
Takako Konishi, M.D., Ph.D. 小西聖子 武蔵野女子大学教授
基調講演:「PTSDの現況と課題―近年の取組みをふり返って―」
小西聖子教授日本のPTSD臨床の第一人者である小西聖子先生は、わが国のトラウマ研究の歴史について、関東大震災および太平洋戦争に関する資料を手始めに、現在至るまでの、研究・臨床を包括する幅広い流れについて講演されました。その中では、いくつかの文献紹介や災害研究が先駆していたものの、やはり阪神・淡路大震災が与えたインパクトは大きなものであったこと、その後断続的に発生した災害や事件、および犯罪被害とりわけ性犯罪に関する社会的関心の高まりによって、トラウマに関する実践と研究は広く浸透していったこと、などを指摘されました。また、歴史が浅い領域でありながら、診断や研究の手法については、統一的なコンセンサスが得られている点を指摘され、今後は裾野の広がりが期待されるとまとめられました。
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■トラウマと身体的健康は密接に関係しており、私たちの日常生活はストレスやトラウマと隣り合わせです。これからのPTSDは、もっと日常的な公衆衛生の場で配慮され、ケアされていくものになるでしょう。
Bonnie L. Green ボニー・L・グリーン ジョージタウン大学教授
ISTSS(国際トラウマティック・ストレス学会)会長
招待講演:「Terrorism as an Opportunity for Education about the Health Effects of Trauma(テロを契機に広がるトラウマの健康上の影響に関する啓発活動)」
ボニー L グリーン教授昨年のISTSS会長であり、バッファロークリークダム災害の研究で知られるGreen博士は、昨年9月の対米同時多発テロ事件がアメリカ社会にもたらした心理的影響の大きさと、その後の介入について講演されました(抄録へ)。なかでも興味深かったのは、PTSD先進国アメリカにおいても、専門家によるケアに対して抵抗がもたれやすく、一般の医療現場での効率的なスクリーニングと関わりが重要であるという点でした。また、トラウマと身体健康は密接に関連していることをモデル化し、今後、トラウマは公衆衛生上の重要な問題として位置づけられる必要があるとの指摘は、示唆深いものでした。
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■薬物療法の有効性ついてPTSD症状への直接的な改善効果にとどまらず、より総合的な治療効果を促進する働きに着目しました。
Jonathan R.T. Davidson ジョナサン・R T・デビットソン デューク大学教授
招待講演:「Effective Treatment of PTSD (PTSDの有効な治療法)」
ジョナサン R T デビットソン教授PTSDの治療に関しては、薬物としてSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)、また認知行動療法やEMDR(眼球運動による脱感作・再構成法)の有効性が、この数年日本でもよく知られるようになりました。Duke大学のJ. Davidson教授は、今回の講演の中で、実証的研究のデータを駆使して、主に薬物療法の有効性ついて、分かりやすく解説されました。薬物療法の役割はPTSD症状を直接的に改善するだけでなく、そのことを通して他の治療を促進する効果があることを強調されており、医師以外の臨床家にも興味深いレビューであったといえるでしょう。
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〜 パネルディスカッション 〜 
■臨床と研究はどのように補完されるのか?この不縁的で重要なテーマについて熱い議論が行われました。
パネルディスカッション 『 PTSDの臨床と研究はどう出会えるか? 』
パネルディスカッション臨床か、研究か。日々クライアントに直面する者同士が、医療、福祉、教育という領域を超えてどう対応していくべきか熱い議論が交わされました。これについて、台湾から招待参加いただいたDr. Joseph Chen(台湾国立草屯療養院副院長)が台湾地震時で臨床ネットワークによる自殺防止体制と調査について報告されました。これに続いて、会場からは児童殺傷事件の現場や福祉の現場で年齢の低い児童や福祉施設におけるクライアントへの対応の問題や質問が次々と出され、活発な議論が続きました。
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〜 シンポジウム 21の講演 〜
■日本・海外の臨床、研究、災害、テロ、犯罪まで医療、臨床、行政、教育の現場から21のご提案・講演を開催。活発な議論が進められました。
シンポジウム シンポジウム

(今回、国内外の多様な分野から臨床・研究報告いただいた内容はPTSD Topicsで詳しくご紹介させていただきます。)

当日のプログラムはこちら

 

■シンポジウム1
『地域保健はPTSDのファーストエイドとなりうるか:最近の災害、事故での取り組み』
■シンポジウム2
『子ども達のトラウマと教育現場での介入』
■シンポジウム3
『女性達のトラウマからの回復:性暴力とDV被害者への援助の実際』
■シンポジウム4
『日常臨床の中でのPTSD』
■シンポジウム5
『人為災害とトラウマ』
■シンポジウム6
『業務に関連したトラウマティックストレスとその対応』
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