
■会長挨拶(第4代会長 加藤 寛) |
この度、会長に就任しました加藤です。これからの2年間どうぞよろしくお願いいたします。
7年前に飛鳥井、金、小西の歴代会長と、この学会の設立について、夜の更けるまで話し合ったことを懐かしく思い出します。以来、事務局長として会の運営に携わらせていただきましたが、今回、会長に指名され身の引き締まる思いです。
この10年あまり、わが国ではトラウマティック・ストレスの領域に、大きな社会的関心が寄せられてきました。その結果、大災害後の対応、犯罪被害者やDV被害者への支援、児童虐待に関する体制整備など、多くの分野でめざましい進展がありました。関心が高まれば高まるほど、医療、心理、福祉などの専門職が関与する機会は増え続けており、今度はその質を高めていくことが求められています。
JSTSSはすでに会員数では1000名を超える大所帯になりましたが、会員の年齢構成がとても若いことが一つの特徴です。精神医学や心理学の中では、まだまだ亜流にすぎないでしょう。この学会が社会的にさらに認知されていくためには、有効な治療や介入法を普及し、研究を質・量ともに増やしていくことがまず重要です。また、社会に貢献するために、必要な情報を広く提供し啓発に努めることも求められますし、さまざまな事態に対して適切なパブリックコメントを発信することも必要になってくるでしょう。さらに、アジア諸国で相次ぐ大災害の様子を見るにつけ、国際貢献の可能性も探っていく必要があると感じます。私の会長就任と同時に、理事数も大幅に増やしました。看護や福祉の職域に輪を拡げ、地域的にも関東、関西以外からの参加を促すことを目指しています。
トラウマの影響を受けた人々と接することは、二次的受傷や疲弊を生んでしまうことはよく知られています。影響を減らすためには、よき支援者をもつことが重要なわけですが、この学会が会員の皆様にとってセーフティネットとして役立つことを願っています。
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