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総評:河野通英(山口県精神保健福祉センター) |
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CRT(クライシス・レスポンス・チーム)は、2003年の山口県を皮切りに、長崎県、静岡県、和歌山県でスタートしている。4県の模索を通し、「CRTの本質は何なのか」を明らかにすることを目的としてこのシンポジウムが企画された。
まず、山口県精神保健福祉センターの河野らは、「CRTとは」を総説的に解説した。CRTとは、「学校などコミュニティの危機に対し、支援者への支援を中心に、期間限定で派遣する専門家チームであり、中核事業として小中高校等を対象とする学校CRTを有していること」であると定義した。学校や教育委員会とは独立した外部チームであり、官民の、多職種の専門家で構成されており、小さな事件では出動せず、最大3日間の初期対応に特化しており、隊員が、指揮担当、直接ケア、補助業務(ロジスティクス)の3つに区分されることなど、具体的な要件を示した。
次に、長崎こども・女性・障害者支援センターの大塚は、実際のCRTの活動をイメージしてもらうため、校内で生徒が自殺し、生徒の目撃があったという事案への出動例を報告した。CRTの支援メニューは、
- 評価とケアプラン策定の手助け
- 教職員への助言、サポート
- 保護者への心理教育
- 子どもと保護者への応急対応
- その他
の5つに分類できるが、実際の活動の内容を5つのメニューに分けて説明した。長崎県では、派遣要請までに平均14時間22分かかっていること、CRTは危機対応チームだが、学校や教育委員会はカウンセラー派遣事業と理解していることが多いこと、隊員の確保が困難であることなどが課題としてあげられた。
最後に、和歌山県精神保健福祉センターの北端らは、準備、発足、初出動という流れの中で、CRTの全国ネットワークとの関わりについて報告した。発足までに計10回研修を行ったが、うち5回は他県CRTからトレーナーを招いて実施した。また、発足までに計6回、他県CRTの研修等に参加し、相互交流とスキルの向上を図った。各県CRTの情報交換、スキルアップ、開催地での普及啓発などを目的として「全国CRT連絡協議会」が開催されており、第1回は2006年8月に静岡県で、第2回は2007年8月に和歌山県で開催した。2007年12月の初出動においてもCRTの全国ネットワークからの助言を受けることができた。
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