|
 |
 |
|
 |
| |
JSTSS 第3回大会(2004.3) での講演から
『PTSD治療のための長時間集中曝露法の適用:
実証的裏付け、臨床的懸念及び新たな方向性』
デービッド・リグス
(ペンシルベニア大学精神科・不安障害治療研究センター・助教授) |
|
 |
|
 |
|
 |
| |
過去15年以上に及び、多くの研究が、PTSD治療のための長時間集中曝露法(Prolonged Exposure: PE)の有効性を示してきた。実際のところPTSD治療においては、他のいかなる治療法の有効性を示した研究よりも、PEの有効性を示した研究が多いのである(フォアとロスバウム、1998;ロスバウムほか、2000)
。
本講演では、(1)対人暴力や他のトラウマの被害者に対するPEの実証的エビデンスを概説し、(2)PEをめぐってこれまで取りざたされてきた臨床的懸念と、そういった懸念には実証的エビデンスがないことについて検討し、(3)最近ないし現在も実施されている、他の治療法と組み合わせることでPEの有用性を広げる試みについて概略を述べる。
PEの開発者であるフォアとその同僚らによる研究により、この焦点化された時間限定的治療法の有効性は、性的ないし身体的暴力の被害女性を対象として繰り返し示されてきた。さらに最近、われわれのセンター等では、交通事故、テロ攻撃、児童期性的虐待等の多様な外傷的出来事後に発症したPTSDの治療においても、PEが十分効果的であるという知見を得るために研究を広げてきた。データ上ではPTSD治療におけるPEの有効性は裏付けられているが、PTSDの少なくとも一部では曝露療法の安全性に関する懸念が表明されてきた。ことに取りざたされてきた二つの懸念とは、(1)PTSD症状もしくは他の心理的症状の増悪(たとえば、否定的感情の増大、飲酒量の増加、抑うつ症状の悪化)と、(2)外傷体験の記憶への曝露中に経験する感情の強烈さによる治療脱落率の高さである。本講演では、これらの懸念ついて検証し、PEの安全性に関する実証的エビデンスについて検討する。
最後に、本講演では、PTSDにたとえばアルコール依存のような関連障害を伴った場合の治療を改良するため、PEと他の治療法を組み合わせる方法の有用可能性を検証する新たな研究データについても述べる予定である。
|
 |
|