公開日 2013年09月06日
このたび、一般社団法人日本トラウマティック・ストレス学会(JSTSS)は、「PTSDの薬物療法ガイドライン:プライマリケア医のために(第1版)」および「PTSD初期対応マニュアル:プライマリケア医のために(第1版)」を発刊致しました。
トラウマ・ケアに対する社会的要望は高まる一方です。特に、東日本大震災は、その重要性を再認識させることとなりました。要望の高まりに伴い、PTSDの治療をはじめとした医学的ケアにあたっては、メンタルヘルスの専門医のみならず、プライマリケア医や非専門医がトラウマ治療に関わる機会が多くなっています。
そこでJSTSSは、プライマリケア医を対象とした「PTSDの薬物療法ガイドライン」を作成し、PTSDが疑われる患者への対応・診断・評価・治療に際しての要点をまとめました。また、臨床現場で速やかに使用できるよう、ガイドラインの簡易版となる「PTSD初期対応マニュアル」もあわせて作成致しました。
なお、現時点において、PTSDの治療薬は日本では承認されていません。よって、このたびの内容は、海外の最新のエビデンスに基づきますので、薬物療法にあたっては、その点をご留意願います。なお、JSTSSでは、東日本大震災の発生後、PTSD治療薬の早期承認・保険適応を求める要望書を厚生労働省に提出しております。
このガイドラインおよびマニュアルに基づくトラウマ・ケアを通じて、より多くの患者にとってより良いケアが提供されることを願ってやみません。
一般社団法人日本トラウマティック・ストレス学会
会長 奥山 眞紀子
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