【被害者支援】3:交通事故被害者サポート事業について

公開日 2017年03月21日

○交通事故被害者サポート事業について
警察庁においては、平成28年度から、内閣府からの業務移管を受け、交通事故被害者等が、深い悲しみやつらい体験から立ち直り、回復に向けて再び歩み出すことができるような土壌を醸成し、交通事故被害者等の権利・利益の保護を図ることを目的とした「交通事故被害者サポート事業」を実施している。
平成28年度は有識者委員にて構成される検討会での意見を踏まえ、以下の事業を実施した。

【自助グループ運営・連絡会議】
自助グループ運営・連絡会議は、自助グループ(同じようなつらさを抱えた者同士が、お互いに支え合い、励まし合う中から、問題の解決や克服を図り、被害に遭う前の平穏な生活を再び取り戻すことを目的に集うグループのことをいう。)の取組に係る情報交換、遺族の心理的支援及び生活支援に係る講演等を通じて「被害者の回復のための自助グループ活動」を支援し、自助グループの発展のために役立つ具体的な情報やノウハウを提供すること、また、被害者支援センターと交通事故被害当事者団体との交流や連携を推進することを目的としている。
平成28年度は、東京都において、公益社団法人全国被害者支援ネットワークに所属している被害者支援センターの支援員の参加を得て開催した。

【各種相談窓口等意見交換会】
各種相談窓口等意見交換会は、講演及び意見交換を通じ、交通事故相談所及び県警、関係団体等、各地域の交通事故被害者等の支援に係る関係団体相互の業務範囲の確認や効果的な広報啓発についての意思疎通及び連携強化を図ることを目的としている。
平成28年度は、京都府、長野県の2府県において、交通事故相談所等の地域において交通事故被害者等の支援に係る関係機関の参加を得て、専門家による講義及び参加者の意見交換を開催した。

【交通事故で家族を亡くした子供の支援に関する意見交換会】
交通事故で家族を亡くした子供の支援に関する意見交換会は、平成23年度に作成した子供の親及び支援者向けパンフレット「交通事故で家族を亡くした子どもの支援のために」を紹介し、その活用を積極的に促すとともに、事例(体験談)及び意見交換を通じ、学校現場等で抱える交通事故で家族を亡くした子供の支援における問題点や課題等の意見を集約するほか、交通事故で家族を亡くした子供の支援に係る関係者間の連携を強化し、意思の疎通を図ることを目的としている。
平成28年度は、京都府、長野県の2府県において、被害者支援センター等の関係機関の参加を得て、専門家による講義、交通事故被害者遺族による講話や参加者による意見交換を実施した。

【交通事故で家族を亡くした子供の支援に関するシンポジウム】
交通事故で家族を亡くした子供の支援に関するシンポジウムは、専門家による講演及び体験談の発表などを通じ、家族を亡くした子供のみならず、その周囲にいる保護者や支援に携わる方等に対して、必要な支援や課題等を発信することによって、子供の支援に係る関係者間の連携を強化し、意思の疎通を図ることを目的としている。
平成28年度は、愛知県において、専門家や遺族の講演のほか、子供の頃に交通事故で家族を亡くした経験のある遺族をパネリストに迎え、パネルディスカッションを実施した。なお、シンポジウム開催に当たっては、独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)及び公益財団法人交通遺児育英会の協力を得ており、一般の参加も可能とするオープンな形式にて開催している。

JSTSS被害者支援委員会
国際医療福祉大学大学院
白井明美

 

・くわしくはこちら
http://www.npa.go.jp/bureau/traffic/jikosupport/index.html

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