【会員の皆様へ】ウクライナ侵攻に対するESTSS会長声明文について

公開日 2022年03月01日

国際交流委員会から以下のお知らせがありました。

 

JSTSSの連携組織(affiliate society)であるヨーロッパ・トラウマティック・ストレス学会(The European Society for Traumatic Stress Studies: ESTSS)は、ロシアのウクライナ侵攻に関して、ウクライナの人々を支持する学会長声明を発表しました(学会長:Evaldas Kazlauskas教授<リトアニアVilnius University>)。その翻訳文をお示しします。

原文はこちら

https://estss.org/the-european-society-for-traumatic-stress-studies-estss-supports-ukraine/

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ESTSS会員の皆様へ

 

 

ESTSSは、2022年2月24日にウクライナへの支援声明を発表しました。

 

ヨーロッパ・トラウマティック・ストレス学会(ESTSS)は、ウクライナに対する軍事攻撃を非難します。前世紀のヨーロッパは、戦争、ホロコースト、全体主義政権による抑圧がもたらす非人道的苦痛に彩られていました。ESTSSと世界のメンタルヘルスのコミュニティは、集団的トラウマが個人、社会、世代を超えて壊滅的かつ長期的な影響を及ぼすことを十分に認識しています。

 

ウクライナの人々は、ソビエト政権下での数十年にわたる苦しみを経て、民主主義と平和の道を選びました。2013年以降、この道はロシアによる継続的な軍事攻撃によって中断され、大規模な戦争に発展し、何百万人もの平和な人々の生命を脅かし、深い人的被害をもたらしています。ウクライナ社会は過去に大きなトラウマを経験しましたが、レジリエントなウクライナの人々は常に対処し、復活してきました。

 

ESTSSは、私たちの組織にウクライナの専門家がいることを誇りに思っています。私たちは、戦争で被害を受けた地域のために懸命に働いているウクライナの心的外傷分野の専門家を称賛 します。このコミュニティは、まさに2013年に、当時軍事侵攻に苦しんでいたウクライナの人々を支援するために結成されました。現在の悲劇は、ウクライナの心的外傷学会をさらに強固なものにし、軍事的侵略の壊滅的な結果に対処する社会を支援するという使命を果たさなければならないと、私たちは信じています。

 

ESTSSはウクライナの人々を応援しています。ESTSSは約30年にわたり、逆境に対する人間の反応について膨大な知識を蓄積してきました。私たちは、ウクライナを支援するために、すべての会員に行動を呼びかけます。ウクライナ支援に特化したESTSSタスクフォースは、ウクライナの困難な時期に継続的な支援を提供します。

 

Evaldas Kazlauskas教授

ESTSS会長

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