このたびの第21回大会では、1件の受賞がありました。

受賞された先生に、研究紹介を含めたコメントをいただいております。

最優秀演題賞

森島　遼　先生（東京大学大学院医学系研究科精神医学、公益財団法人医療科学研究所）

演題：COVID-19流行による全国一斉臨時休校期間中のオンライン授業と思春期メンタルヘルスの関連：疫学横断調査による検証

このたび最優秀演題を頂戴し、大変光栄に存じます。

中学生および高校生を対象としてCOVID-19の感染拡大対策として行われた臨時休校期間中のオンライン授業とメンタルヘルスの関連を発表いたしました。2020年10～11月に実施した疫学横断調査のデータより、混合効果ロジスティック回帰モデルを用いて、オンライン授業実施とメンタルヘルス(抑うつ・不安症状、幻聴体験、スマートフォン依存)の関係を検討しました。オンライン授業の実施は、78.2%の担任教員より報告されました。オンライン授業が実施されたクラスでは、抑うつ・不安症状やスマートフォン依存傾向をもつ生徒の割合が低かったですが、幻聴体験とは関連しませんでした。全国一斉臨時休校期間中のオンライン授業実施は、一部の思春期メンタルヘルスの悪化を予防する方策となることが示唆されました。

この場を借りて、調査にご協力いただいた生徒並びに学校関係者の方々に感謝申し上げます。引き続き学校精神保健活動に役立つ研究を進めていきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

（Psychiatry and Clinical Neurosciences Reports誌で公表された論文の結果をもとに本発表を行いました。）
https://doi.org/10.1002/pcn5.17

 

 

以上1件です。
受賞、おめでとうございます。