公開日 2024年06月25日
JSTSS会員の皆様
国際交流委員会より,以下ISTSS(国際トラウマティック・ストレス学会)関連のお知らせをいたします。
1.第40回ISTSS年次大会参加登録開始
2024年9月25日から28日にアメリカ・ボストンで開催される第40回ISTSS年次大会の参加登録が始まりました。
https://istss.societyconference.com/v2/#card/registration
今回は40回の記念大会となります。多数の皆様の参加をお待ちしております。
2.ISTSSニューズレターより会長挨拶和訳のご紹介
ISTSSでは会員向けにニューズレターを年数回発行しています。その中の会長挨拶を岩月肇先生(こころのクリニック日立、ISTSSでの日本語翻訳ボランティア担当)に和訳していただきました。このたび,ISTSSの許諾を頂きここに転載いたします。
会長挨拶
アンジェラ ニッカーソン(Angela Nickerson)PhD.
2024年3月5日
2023年から2024年までISTSS会長を務めることを大変光栄に思います。この職務に就くにあたり、私はまず、この1年間、大変困難な時期に本学会を率いたマリット・シーブランディ(Marit Sijbrandij)前会長の功績を称えたいと思います。ロサンゼルスで開催された年次総会を活気あるものにし成功させたことに加え、マリット前会長は本学会の将来を守るための重要なステップを踏み出して、ポストCOVID時代の我々学会の成長につながる基盤を提供してくれました。
ISTSSは、過去15年にわたり、私の職業人生の中心的存在でした。2008年にシカゴで開催された年次総会に初めて出席して以来、遠隔教育委員会、公衆衛生・政策委員会の委員や、表彰委員会の委員長を務めてきました。理事在任中、2019-2020年にかけて副会長として執行委員会を務めました。私は、この学会の仲間意識と協力的な雰囲気を、とても楽しみ、大きな恩恵を受けてきましたし、とても親しい同僚や友人がこの学会メンバーに多くいます。
ISTSSの使命である、トラウマティック・ストレスが個人、家族、コミュニティにどのような影響を及ぼすかについて、その知識を深めることは、私個人としても大事な使命だと捉えている課題でもあります。私の研究は、難民や亡命希望者のウェルビーイングに影響を与える要因についての理解を深めることに重点を置いており、最終的な目標は、エビデンスに基づいた介入策や政策を提供することです。最近刷新されたISTSS戦略計画は、研究と卓越した臨床実績(clinical excellence)、多様でかつ高くコミットメントされた各種団体、グローバルな影響力、そして財務的な強さを中心にしています。これらは、難民、戦争やテロの被害者、暴力被害のサバイバー、現役軍人や退役軍人、そして自然災害の被害者達といった、世界中の、そして生涯にわたってトラウマの影響を受けた人々のウェルビーイングを支えるために、必要かつ重要になります。
2024年、私はISTSSを変化と活性化の時期へと導くけることを楽しみにしています。今年予定されている取り組みには、財務の健全化を優先し、経営再建の陣頭指揮を執ること、そして新しい戦略計画を実施することなどがあります。
今年9月に開催される第40回年次総会「研究室から臨床、そしてその先へ(From Bench to Bedside and Beyond):トラウマティック・ストレス研究におけるトランスレーショナル・サイエンスの推進」のためにボストンに戻ることができ、大変嬉しく思っています。ボストンは世界的なトラウマティック・ストレス研究の中心地であり(私がポスドク研修を修了した場所でもあります)、再会した友人や同僚らと知識を交換し、この学会の使命を前進させるのに理想的な場所です。ローラ・ミラー=グラフ博士(Dr. Laura Miller-Graff)とアテカ・コントラクター博士(Dr. Ateka Contractor)が委員長を務める本学会の年次総会委員会は、基礎研究から臨床介入、政策、普及に至るパイプラインに跨った科学研究と臨床的イノベーションのプログラムを開発するために懸命に取り組んでこられました。今後、私からは本学会の活動に関する最新情報を継続的にお伝えしていきたいと思います。そして、9月に開催される第40回記念年次総会で皆様にお会いできることを楽しみにしております。